デジタルでイラストやデザインをしていると、誰もが一度は経験する「小さなイライラ」がありませんか?
完璧な長いストロークを描こうとしたら、手のひらが画面に引っかかって線がガタつく。集中している時に限って、画面が皮脂や指紋で汚れて見えにくくなる。そして何より、iPadなどで手の側面が画面に触れて、意図しない線が描かれたり、キャンバスが急にズームしたり回転したりする「誤タッチ」。
これ、本当に集中力が途切れますよね。
こうしたデジタル制作特有の物理的な問題を、スマートに解決してくれるのが「2本指絵描きグローブ」です。
(製品によっては「絵描きグローブ」や「アーティストグローブ」、「誤操作防止手袋」など様々な呼び方があります)
「ただの手袋でしょ?」「100均の手袋を切って自作すれば十分じゃない?」
しかし、結論から言うと、特にiPadのようなタッチスクリーンで作業するクリエイターにとって、専用の絵描きグローブは「安価な自作品」とはまったく別物の、制作環境を劇的に改善する「制作ツール」です。
なぜそう言い切れるのか。今回は、この小さなツールがもたらす大きなメリットから、自作品との決定的な違い、そしてあなたの機材やスタイルに合わせた最適なグローブの選び方まで、徹底的に掘り下げていきます。
📱 iPad・タッチ液タブ → 「誤タッチ防止(非通電)」機能付き(エレコムTB-GV2など)が必須
🖥️ 板タブ・ペン専用液タブ → 「誤タッチ防止」は不要。「滑り」重視の専用品(XP-Penなど)でOK
🛠️ 100均の自作 → iPadの誤タッチは防げず、滑りも悪いため非推奨
この記事で分かること📖
🧤 4つの役割:摩擦、汚れ、熱に加え、最大の敵「誤タッチ」をどう防ぐか
🛠️ 自作との壁:なぜ100均の自作ではiPadの誤タッチを防げないのか?
💡 機材別の選び方:「誤タッチ防止」機能が必須なのは板タブ?iPad?
🧑🎨 タイプ別製品比較:エレコム、XP-Penなど定番モデルの長所と短所
なぜ「2本指グローブ」が必要なの? 制作の質を上げる4つの役割

まずは、このグローブが具体的に何をしてくれるのか、その基本的な価値を整理してみましょう。これらの利点は、私たちの制作プロセスを支える4つの重要な柱に分類できます。
グローブの最も分かりやすい機能は、手の側面とタブレット表面との間の「摩擦」を劇的に減らすことです。素肌、特に少し汗ばんだ手のひらは、ガラスやタブレットの表面に張り付くような抵抗を生みます。
これにより、滑らかな長いストロークが描きにくくなります。専用グローブは、ライクラやナイロンといった滑りの良い素材でできているため、手がキャンバスの上をスイスイと滑るようになります。特に湿度の高い夏場は、手汗でこの問題が悪化しがちですが、グローブがその不快感をすべて吸収してくれます。結果として、より速く、より正確な線が引きやすくなるのです。
私たちの手は、意識しなくても皮脂や汗を分泌しています。これがタブレットの画面に付着すると、指紋や汚れとなり、アートワークそのものを見えにくくします。汚れは見た目が悪いだけでなく、ペンの反応に影響を与えたり、画面本体の撥油コーティングを劣化させたりする可能性もあります。
特に注意したいのが、ペーパーライクフィルムを使っている場合です。 あの独特な描き心地は、フィルム表面の特殊なコーティングや微細な凹凸によって実現されています。画面に付いた皮脂を拭き取る目的でアルコールを含むウェットティッシュなどを使ってしまうと、このデリケートなコーティングを変質させたり、溶かしてしまったりする恐れがあるのです。 その結果、表面のザラザラ感が失われてツルツルになり、描き心地が変わってしまいます。グローブは、こうした皮脂汚れから画面を守る目的として機能します。
そもそも汚れを付着させないようにすること。これこそが、ペーパーライクフィルムの消耗を抑え、結果としてフィルムを買い替える運用コストを抑えることにも繋がります。グローブはコンディションを長く保つためにも役立ってくれるアイテムです。
Wacom Cintiqのような液晶タブレット(液タブ)は、長時間使っていると結構な熱を持ちます。この熱が手のひらに伝わると不快で、さらに手汗をかいてしまう悪循環に。グローブは一枚の断熱層として機能し、この熱から手を守ってくれます。
逆に、冬場に冷たい板タブで作業する時には、手の冷えを防いでくれる効果もあります。こうした工夫が、長時間の作業を可能にしてくれるんです。
そして、これがiPadやタッチ対応の液タブを使っているユーザーにとって、最も重要な技術的メリットです。
iPadなどのアプリには、スタイラス(ペン)を使っている間は手のひらのタッチを無視する「パームリジェクション」という機能が備わっています。これはアプリ側の工夫なのですが、経験上、この機能は完璧ではありません。手のひらの付け根が画面の端に触れた瞬間、意図しない線が走ったり、キャンバスが回転したり、ブラシや色が切り替わったり…。集中が途切れる、あの瞬間です。
専用の絵描きグローブは、この問題を物理的に解決します。 高品質なグローブには、電気を通さない特殊な「非通電パッド」が組み込まれています。これにより、グローブで覆われた部分がスクリーンから「見えなく」なり、誤タッチが物理的に発生しなくなるのです。
これにより、私たちは画面に手をベタッと置いて、紙に描くのと同じくらい自然な姿勢で、安心して描画に集中できます。
注目ポイント📌
小さなストレス(摩擦、汚れ、熱、誤タッチ)を道具で取り除く。
これは、私たちが本来使うべき「集中力」を、作業時間に振り向けるための、とても重要な事なんです。
さらに、専用手袋を身につけるという行為自体が、「今から描くぞ」という気持ちの切り替えにもなります。集中力とプロ意識を高めてくれる心理的な効果も侮れません。
100均で自作(DIY)じゃダメ?「専用2本指グローブ」が賢い選択になる決定的理由

「でも、その機能って、100均の手袋の指を3本切れば同じじゃない?」
私はまだ専用グローブが普及していなかった頃に、実際に試しました。綿の手袋を買い、ハサミで指を切り落とし、ほつれ止め液を塗って…。
DIYアプローチは、安価な手袋の親指、人差し指、中指を切り落とすのが一般的です。切断面のほつれを防ぐために、ほつれ止め液を塗ったり、ライターの火で化学繊維を軽く炙ったり、ゴムボンドで固めたりといった工夫も知られています。
しかし、残念ながら「専用グローブ」の足元にも及びません。
なぜ専用品が自作品を圧倒するのか。その理由は、素材、技術、そして設計の根本的な考え方の違いにあります。
比較1:素材の違い(滑りと快適性)
まず、素材が根本的に違います。
- 専用グローブ:
主にライクラ(スパンデックス)やナイロンといった高性能な合成繊維で作られています。ライクラは抜群の伸縮性で手に吸い付くようにフィットし、ナイロンはとても滑らか(低摩擦)で耐久性も高い。描画のために選ばれた素材です。 - DIYグローブ:
100均などで手に入るのは、ほとんどが綿(コットン)です。 綿は通気性は良いものの、摩擦が大きく、描画の滑りを妨げます。そして決定的な欠点として、汗を吸収してしまいます。 汗を吸った綿の手袋は、重く、湿っぽく、不快になるだけでなく、画面への張り付きを悪化させることさえあるのです。
比較2:越えられない技術の壁(誤タッチ防止)
これが、DIYと専用品の「決定的な差」であり、専用品を選ぶべき最大の理由です。
iPadのような静電容量式タッチスクリーンは、布一枚で覆ったくらいでは、人間の体から発せられる微弱な電気を遮断できません。着ている服や部屋の乾燥、体質やなどの個人差はあると思いますが、私の場合は綿の手袋をしていても、誤タッチは普通に発生します。
DIYグローブは単なる布でしかないアナログなツールですが、専用グローブは「電気的な問題を解決するデジタル対応のツール」なのです。
高品質な専用グローブは、手のひらの部分に電気信号を完全にブロックするために設計された「非通電パッド」が縫い付けられています。
誤タッチにストレスを感じているなら、この機能のためだけに専用品を買う価値があります。
比較3:作りと耐久性(使い心地と寿命)
プロの道具は、快適さと長寿命のために設計されています。
- 専用グローブ:
縫い目が肌に当たらないシームレスなデザイン(Wacom製品など)や、洗濯しても形が崩れない耐久性のある縫製が施されています。 - DIYグローブ:
ハサミで切った断面は、どれだけ丁寧に処理しても(例えばゴムボンドで固めても)、そこが硬くなってゴワゴワしたり、描画中に違和感や不快感を生みます。基本的に消耗品であり、頻繁な交換が必要です。
コストパフォーマンスの本当の意味
初期費用はDIYが圧勝です。
しかし、私たちが考えるべきは、トータルで考えるべきコストです。
DIYグローブにかかる本当のコストとは、100円という材料費だけではありません。
「ほつれるたびに買い替え、作り直す手間」「火やボンドを使う面倒さ」「作業中に感じる不快感やイライラ」「誤タッチで集中力が途切れる時間のロス」。
専用グローブにかける費用は、そのすべてのストレスから解放され、「快適な集中力」を手に入れるための費用です。一度使えば、その滑らかさと安心感は手放せなくなります。これは、作品の質と効率を上げるための、非常に賢い選択だと私は思います。
注目ポイント📌
DIYグローブ:安価だが、汗を吸い、滑りが悪く、誤タッチを防げず、すぐに劣化する。
専用グローブ:素材が滑らかで、非通電パッドが誤タッチを「電気的に」防ぐ。
iPadユーザーにとって、この「誤タッチ防止機能」は自作では絶対に再現不可能な、専用品を選ぶ決定的な理由となります。
あなたに最適な一枚は? 失敗しない「2本指グローブ」の選び方

「分かった、専用品を買おう。でも、種類が多くてどれを選べばいいか分からない」
ここからは、あなたの制作環境に最適な一枚を見つけるための、実践的な選び方を4つのステップで解説します。
これが、購入前に確認すべき最も重要な分岐点です。すべては、あなたが使っている機材で決まります。
- A:非タッチ式ペンタブレット(板タブ)
(例:Wacom Intuos, XP-Pen Deco など)
そもそも画面に手が触れても反応しないため、誤タッチ防止機能は不要です。純粋に「摩擦軽減(滑り)」と「快適性」だけを求めてOK。どのグローブを選んでも大丈夫です。 - B:タッチ対応の液晶タブレット(液タブ)または iPad
(例:iPad全般, Wacom Cintiq Proのタッチ対応機 など)
「誤操作防止機能付き」「非通電パッド採用」と明記されたグローブが絶対に不可欠です。この機能がないと、グローブをしていても誤タッチが発生し、買う意味が半減してしまいます。
次に、グローブの生地、つまり「感触」を選びます。主な素材は3種類です。
- ライクラ(ポリウレタン):
快適さ重視。伸縮性が抜群で、手にぴったりフィットします。通気性も比較的高め。迷ったらこれを選べば間違いが少ない、バランスの取れた素材です。洗濯後もすぐに乾きます。
ポリウレタン繊維の中でも、肌触り、通気性、収縮性、耐久性の信頼性の高いブランドが「ライクラ」です。ライクラ製品の中には「ポリエステル」と補足されているものもありますが、「ポリウレタン」の表記間違いです。ポリエステルはシワになりにくいのが特徴で、ポリウレタンのような伸縮性はありません。 - ナイロン(ポリアミド):
滑りと耐久性重視。描画の滑らかさはピカイチです。ただし、ライクラより通気性が劣る場合があり、少し汗がこもりやすいことも。最近ではライクラ素材が主流ですが、エレコムはナイロンをベースにポリウレタンを混合しています。 - 綿(コットン):
低価格なグローブに見られます。肌触りは柔らかいですが、前述の通り「摩擦が大きく」「汗を吸う」というデジタル描画にとっては大きな弱点があります。 乾燥肌で、手汗をまったくかかない人以外は、避けた方が無難です。今回紹介する商品には綿素材はありません。
グローブ選びで最もよくある失敗が、サイズミスです。
- 小さすぎる:手が圧迫されて窮屈です。長時間の作業では痛みを感じることも。
- 大きすぎる:生地が指先や手の側面で余ってしまい、ダボつきます。この余った生地が誤タッチの原因になったり、精密な作業の邪魔になったりします。
多くのメーカーがS, M, Lといったサイズ展開をしています。購入前に必ずメーカーの情報を確認して自分の手を測定し、最適なサイズを選んでください。この記事で紹介しているグローブのほとんどがライクラ素材ですので、ある程度の収縮性はありますが、ストレスなく長時間着用するためにも、適切なサイズ選びは重要です。
最後に、以下の点も確認できるとベストです。
- 洗濯可能か:
衛生と性能(滑らかさ)を保つために、丸洗いできるモデル(素材)を選びましょう。今回紹介する手袋は選択可能ですが、安価な製品ではライクラではない品質の低いポリウレタン素材を使用している場合もあり、洗濯に対する耐久性は注意が必要です。 - 左右兼用デザイン:
ほとんどの製品は、右利き・左利きの両方で使えるようにデザインされていますが、左利きの人は注意が必要です。 - 縫製の品質:
レビューなどで「縫い目がほつれやすい」「タグがチクチクして不快」といった意見がないか確認しましょう。Wacomのように縫い目自体をなくした(シームレス)デザインは、その点で非常に快適です。
注目ポイント📌
🖥️ 機材確認:iPadやタッチ対応液タブなら「誤操作防止」機能が必須。
👕 素材確認:迷ったら「ライクラ」製。滑り重視なら「ナイロン」。
📏 サイズ確認:必ず手を測定し、ジャストフィットを選ぶこと。
【タイプ別】:おすすめ「2本指グローブ」の商品紹介

最後に、これまでの選び方を踏まえて、市場で高く評価されている代表的なグローブを、タイプ別に紹介します。
非通電という最強の誤動作防止:エレコム TB-GV2
- どんなメーカー?:
ペンタブレット専門メーカーではありませんが、PC周辺機器やアクセサリーを幅広く手掛ける日本の大手メーカーです。国内の家電量販店でも様々な種類の商品が流通しており、信頼できるメーカーです。 - 商品の特徴:
「誤タッチに悩みたくない」というアーティストにとって、現状の最適解とも言える定番モデルです。際立った特徴は、非常に効果的な非通電パッド。これは執筆時点では他の製品にはない、唯一無二の機能です。
iPadなどで誤操作をほぼ完璧に防いでくれるというレビューが多数あります。素材はナイロンとポリウレタンの混合で、滑りが良く、描画性能は高いです。S, M, Lとサイズ展開があるのも選びやすく、左右どちらの手でも利用可能。 - 注意点や補足:
レビューを見ていると「縫製に問題がある」という報告も時折見られます(ほつれた、チクチクするなど)。 また、フィット感はかなりタイトで、特に指部分が細いと感じる人もいるようです。購入前にサイズ表をしっかり確認してください。縫製の個体差があるかもしれないのが気になるところです。
プロの新たな選択肢:XENCELABS 二本指グローブ
- どんなメーカー?:
プロ向け液タブ・板タブでプロのイラストレーターから高い評価を得ているアメリカのメーカーです。他メーカーがWacomより安価な商品を販売しているのと比べ、XENCELABSはプロフェッショナルな高級路線で製品をリリースしています。 - 商品の特徴:
ライクラ素材を使用し、長時間の使用に耐えるサラサラとした快適性と耐久性を両立しています。滑りも良く快適な装着感です。他の製品と違い、黒色とグレー色から好みで選択できます。もちろん左右兼用。耐久性もカバーステッチなどの縫製が採用されており、メーカーのこだわりを感じます。 - 注意点や補足:
商品ページに記載はありませんが、「誤タッチ防止機能」はありません。生地が薄いのもありタッチ機能のあるデバイスとの相性はいまいちです。他のメーカーと比べると実売価格が少し上がります。
クリエイターの選択:XP-Pen 2本指グローブ AC08
- どんなメーカー?:
XP-PenはWacomに迫る性能を持ちながら、価格を抑えている液タブ・板タブを販売しているメーカーです。 - 商品の特徴:
快適で滑らかなライクラ素材で作られており、摩擦軽減の効果は十分。品質と価格のバランスが非常に良い「優等生」なグローブです。購入時はS/M/Lのサイズから選択でき、もちろん左右どちらの手でも使用できます。公式ストアではフリーサイズのモデルも販売されています。 - 注意点や補足:
非常に良い製品なのは間違いありませんが、エレコムと違い「非通電の機能なし」のため、タッチ対応の液タブやiPadなどで誤動作が発生する可能性があり、あまり相性はよくありません。
クリエイターの選択:HUION グローブ Cura CR-01
- どんなメーカー?:
非常に高いコストパフォーマンスの液タブ・板タブを多くリリースしているメーカーです。 - 商品の特徴:
快適で滑らかなライクラ素材で作られています。左右兼用でサイズ展開のないフリーサイズですが、収縮性がありますのでサイズ感が合えば選択肢に入ります。サイズ展開されている商品と比べると、少しゆったりした着用感ですので、ストレスなく長時間使用できます。(手のサイズや好みにもよります) - 注意点や補足:
サイズ展開がないフリーサイズのため、サイズが合っていない場合はおすすめできません。他メーカーの商品でS/M/Lのサイズ展開されているものから自分に合ったものを選ぶのが最適です。
3ヶ月の保証付き:Artisul アーティストグローブ
- どんなメーカー?:
比較的安価な液タブ・板タブを製造しており、薄型でスタイリッシュなデザインが多くリリースしています。 - 商品の特徴:
他メーカーと同様の、通気性の良いライクラ素材です。HUIONと同様、左右兼用でサイズ展開のないフリーサイズです。
他の製品と違うのがAmazonなどで「3ヶ月保証」が付属しており、不具合があれば新品と交換できるのは嬉しい点です。実売価格は執筆時点では最安値ですので、少しでもコストを抑えたい方にオススメ。 - 注意点や補足:
「誤タッチ防止機能」はありません。
この価格で4枚入り:OTraki 二本指グローブ
- どんなメーカー?:
液タブやペンタブを製造しているメーカーではなく、PC周辺機器のアクセサリー類を販売しているブランドです。 - 商品の特徴:
ライクラ素材です。購入時はS/M/Lのサイズから選択でき、左右兼用です。
この商品の最大の特徴は、同サイズ4枚入りをこの金額で購入できます。(※執筆時点のAmazon)手汗が気になる方は、ローテーションで使用し、まとめて洗濯できるのは嬉しいポイントです。 - 注意点や補足:
誤タッチ防止機能はありません。レビューを見ていると「縫製が甘くフィット感が足りない」といった声も見られます。また、リピーターのレビューで品質のばらつきを感じているレビューもありましたので、安いなりにデメリットもあるように思います。
【番外編】デットストックの高騰品:Wacom Drawing Glove (ACK4472501Z)
- どんなメーカー?:
液タブ・板タブの圧倒的な信頼と実績を誇る、業界の絶対王者といえる日本のメーカーです。 - 商品の特徴:
最大の特徴は、縫い目を排除したシームレスデザイン。 これにより、縫い目が肌に当たる不快感が一切なく、まるで素手のような自然なフィット感を実現しています。環境に優しい再生ポリエステルとスパンデックスを使っている点も好感が持てます。左利き・右利きどちらでも使用可能です。 - 注意点や補足:
本来1000円以下で買える商品ですが、定価での入手が困難です。
このグローブは、WacomのCintiq(ペン専用機)での使用を前提としており、「誤タッチ防止」の非通電パッドは備えていません。 そのため、iPadアーティストには不向きです。あくまで「摩擦軽減」と「究極の快適性」を求めるCintiqユーザー向けの選択肢です。
注目ポイント📌
iPad / タッチ液タブ ユーザー:
誤タッチ防止機能が必須。「エレコム TB-GV2」が最有力。
板タブ / ペン専用液タブ ユーザー:
快適性重視。「XENCELABS」や「XP-Pen」が最高のフィット感。
コスパ重視 / とにかく予算を抑えたい:
最安値の「Artisul」や、洗い替えに4枚セットの「OTraki」。
まとめ:「2本指グローブ」が、大きな集中力を生み出す

デジタルでの創作活動は、作業を妨げる「摩擦」「汚れ」「熱」「誤タッチ」といったノイズは、私たちが思う以上に集中力を削ぎ落としていきます。
2本指絵描きグローブは1000円以下で手に入り、贅沢品やアクセサリーではありません。
特にiPadで描くクリエイターにとって、自作では決して得られない「誤タッチからの解放」という安心感を与えてくれる、必須のツールです。
小さなストレスを我慢し続けるか、一度の支払いで快適な集中力を手に入れるか。考えるまでもありません。
この専用手袋が、あなたの「描く」という行為をより滑らかに、より快適にし、活動に没頭する手助けとなってくれるはずです。

- 手の滑りが劇的に改善し、線のガタつきがなくなる
- iPadなどの誤タッチ(手の側面)を物理的に完全ブロック
- 画面の皮脂汚れを防ぎ、ペーパーライクフィルムが長持ちする
- 液タブの熱や手汗による不快感を軽減できる
- 100均の自作品と比べると初期コストがかかる
- サイズ選びに失敗すると(ダボつき・窮屈さで)逆効果になる
- 製品によって縫製の品質に差があり、違和感が出る場合がある
【免責事項】本記事の情報の取り扱いについて(お願い)
本記事で紹介している各製品の情報(価格、仕様、在庫状況、レビューなど)は、記事執筆時点のものです。メーカーによる仕様変更や販売価格の変動、在庫切れ、または販売終了となっている可能性があります。また、記事内で言及している製品の機能や使用感は、筆者の調査や見解に基づくものであり、ご使用の機器環境や個人の感じ方によって異なる場合があります。特定の効果や性能、すべての方への適合性を保証するものではありません。本記事の情報を参照したことによる製品の購入、およびそれに伴って生じたいかなる損害やトラブルについても、当ブログでは責任を負いかねますことを、あらかじめご了承ください。製品の購入に関する最終的な判断はご自身の責任において行い、最新かつ正確な情報(価格、仕様、保証内容など)は、必ずメーカー公式サイトや各販売店のページにてご確認いただきますようお願い申し上げます。
📚 参考ソース
- エレコムダイレクトショップ タブレット用誤操作防止2本指グローブ(M) TB-GV2M
- ELECOM タブレット用誤操作防止2本指グローブ(M) TB-GV2M
- XENCELABS 二本指ドローインググローブ ミディアム (ACG12-M)
- XPPen公式ストア XP-Pen 2本指グローブ AC08 二本指グローブ | 板タブ用
- XP-Pen 2本指グローブ AC08 2本指グローブ S/M/Lサイズ
- Huionナイロンアーティストグローブ | HUION公式サイトJAPAN
- Artisul サポート 製品情報 アクセサリー
- Wacom Drawing Glove









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